労働文集 考働02
内容紹介
「労働文集 考働」第2弾!
今度はなんと、12人の労働経験を集めました。
どのような仕事を経験して、そのなかで何を考えて、どんな行動をしてきたか。今後はどう行動しようと考えているのか。そういう話を12人それぞれが書いています。
他の人の労働経験に触れることで、ご自身の「働く」を見つめ直すきっかけになれば幸いです。
目次
- はじめに 働くのって大変だ
- ここに居てもいいって思える居場所、ありますか?
- フルタイム勤務が苦手になるまで
- 国語は漫画、数学はゲーム
- 没頭の先へ
- 37歳会社員の春から秋にかけての話
- ゲームライターという仕事
- 無理せずに生きてみることにした
- 挑戦してみてもいいんじゃないか
- 育児・家事というブラック労働からの解放宣言
- 仕事、再考〜心を壊した男の考働記〜
- だらだら進む
- 会社を辞めても仕事は続く
はじめに
本書の冒頭に収録している「はじめに」を全文掲載します。
働くのって大変だ
すずひら
働くのって大変だ。
働いていると、腹の立つ人間関係や時間・場所の拘束を受け入れながら、やりたくないことでも我慢してやらないといけない状況にばかり直面する。
我慢なんかせず放り出せればどれだけ幸せだろうか。でも生活のためにはお金が必要なので、放り出すわけにはいかない。我慢してでも何かしら働いて、お金を稼がないとこの社会では生きていけないのだ。
放り出せないのなら、せめて自分に合った働き方をしたい。そう考えるのが自然だろう。人生の時間の多くを占める「働く」が、我慢してどうにかやり過ごす苦痛に満ちたものなのか、それとも充実感を与えてくれるものなのか。それによって、一度きりの人生に対する納得感は大きく違ってくるだろう。
しかし、「自分にはどんな働き方が合っているのか?」という問いに明確な答えを出すのは難しい。なにしろ選択肢が多すぎる。
たとえば「会社員」という働き方だけでも、会社なんて星の数ほどある。フリーランスやら個人事業主やら起業やらにしたって、具体的にどこで誰とどんな事業をやるのか、バリエーションは無数にある。その中から自分に向いているものを見つけるのなんて不可能ではないかとすら思えてくる。
自分の中で考えてばかりいても答えはなかなか出ない。かといって人に意見を求めてみても、世間体や常識を突きつけられたり、自分とは異なる環境や価値観の要素が多くてしっくりこなかったりする。
適職の見つけ方を教えてくれる本を読んだりセミナーに参加したりしてみても、一時的には適職を発見できた気分になるだけで、少し時間が経てば「なんかやっぱり違う気がする」と思えてきて、別の本やセミナーに手を出したくなる。
どうすればいいのだろう。どうすれば自分に合った働き方が見つけられるのだろう……。
ありきたりな結論ではあるものの、結局、自分で考えて行動してみるしかないのだと思う。僕は実体験を通して心底からそう思っている。本やセミナー、他人の意見は自分で考えて行動する際の一助にはなるかもしれないけど、正解は与えてくれない。正解は自分で見つけるしかない。もっと言えば、正解は自分で作り出すしかない。
やってみたい何かがあるのなら、とりあえず試しに小さくやってみる。小さくても実際に自分の心と身体を使ってやってみることで、ようやく、自分に合う部分と合わない部分が実体験を伴って自分事として見えてくる。すると、合う部分をより深め、合わない部分はやり方を変える、という段階へ進められる。
何かしら行動すれば、現状が変化する可能性が生まれる。変化は不安であり、不安と対峙していくぐらいなら別に今のままでもいいんじゃないか。そんな考え方だってできる。人生は働き方だけで構成されるわけではないのだから、働き方については現状で割り切ってやっていく。そういう選択肢だって全然ありだ。納得さえできるなら当人にとってはそれが正解だ。
ただ、現状の働き方が妥協できるものではなくて、変えたいのなら、変化することへの不安を受け入れてでも、自分で考えて行動してみるしかない。
本書で書くこと
今の働き方に対してつらさや疑問を感じており、妥協できるものではない人が、自分で考えて行動していく一助になりたい。そういう考えを背景に、僕は本書を企画した。
働き方を試行錯誤してきた自分の過去を振り返ったとき、僕にとって最も助けになったのは、人の経験を知ることだった。同じ時代の同じ社会に生きていて、働くことに対して何かしら違和感を覚えている人が、何を考え、どう行動しているか。そういう話を聞いたり読んだりしていると、考えるうえでの材料を得られるし、行動力も湧いてくる。実在の他者から影響を受けて、触発されて、自分もやっちゃおう、なんて思えてくる。人は人から影響を受ける。そういうふうに作られているのだ。
であれば、僕も「自分の経験」を世に共有していこう。
しかも、僕一人だけではなく、これまで「働く」ということについて考え、行動してきた方々にも一緒に共有してもらっちゃおう。
ということで、本書には、「働く」をテーマにした複数人の経験談が詰まっている。文集のような形式で、僕を含めて12名が自分の経験を書いている。
みんな、僕が信頼している方々だ。今の社会で誠実に生きていて、だからこそ「働く」について悩み、考え、行動してきている仲間たちだ。
12名の経験を読んだところで、きっとハウツーのようなものは得られないと思う。各自がそれぞれ自分の性格や置かれた環境の中で必然あるいは偶然に何かしらの仕事を選び、従事し、苦悩し、考え、行動してきた経験が、ただ紡がれている。
それらを通して「自分と同じように悩んでいる人もいるんだなあ」という安心感や、「自分も行動してみよう」という勇気を届けられれば嬉しい。
ご購入
最新のお取り扱い・在庫状況については、書店様へお問い合わせください。





